傷筋骨折の漢方治療は、
特に古来戦国時代の歴史の中で多くの漢方薬が作られてきました。
その一部をご紹介させて頂きます。
ご参考にして下さいね。
「傷筋」とは、
外的な作用で、
骨格周囲肌肉、肌腱、筋膜、
関節靱帯と関節軟骨組織の損傷。
〈損傷初起〉
局部の疼痛、腫脹、機能障害
治療 祛瘀消腫止痛
*気の停滞と血の滞りを解消し痛みを除く
主方 復元活血湯《医学正伝》加木香・青皮
瘀血化熱には加生地黄・金銀花
〈傷筋中期〉
腫痛軽減するが局部疼痛、機能障害
治療 攻補、調和営衛
*肝腎脾虚弱の者は虚を補う
主方 和営止痛湯《外科補要》
肝腎陰虚者 合 腎気丸
食欲低下者 合 参苓白朮丸
〈後期〉
瘀血腫痛消退するが、損傷した筋愈合が固定されない。
治療 補気養血、健脾和胃
*気血の不足を補い、胃腸機能を改善
主方 八珍湯《正体類要》
胃腸機能が弱く食欲がない者 補脾薬を合方
肝腎不足で腰膝酸軟の者 補腎薬を合方
骨折の場合も基本的治療方針は同じですが、
より補腎が主となり補脾が大切。
より補肝理気と、
より活血化瘀などが必要になります。
現代科学医療において手術可能な症状で、
手術したほうがより早い快復が出来る事が多いと思いますが、
しかし、
手術不可であったり、
手術をしても愈合がなかなか出来なかったりする方も多いようです。
術後骨折部位に痛みが出やすくなったり、
また、
レントゲンでは骨折部位が確認出来ないけれどMRI検査で骨折と判明したり、
MRIでも異常は確認されなかったけれど痛みが続き、
その後の負荷によるためか突然動けなくなり骨折など、
いろんな方がいらっしゃる様です。
大切な骨が丈夫であるためには、
腎気が旺盛であることが必要です。
腎気が旺盛であるためには、
肝臓や胃腸の働きが特に大切になります。
しかしどんなに胃腸が丈夫でも、
腎気は加齢と共に減退していきますので、
年をとってからの傷筋骨折はくれぐれも気をつけたいですね。
(≧Д≦)トホホ
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